ホーム › 美容師の年収・給料 › 美容師の平均年収はいくら?年齢・役職別の金額と上げ方を解説
美容師の年収・給料

美容師の平均年収はいくら?年齢・役職別の金額と上げ方を解説

中村 亮介 / 更新:2026-06-24
美容師の平均年収はいくら?年齢・役職別の金額と上げ方を解説
「美容師って、結局いくら稼げるの?」――独立を考え始めた頃、私が一番気にしていたのがこれでした。結論から言うと、美容師の平均年収はおおむね330万〜380万円台。全産業平均より低めなのは事実です。ただし役職や雇用形態、やり方次第で大きく変わります。

私は都内サロンで10年働き、その後に小さな自分の店を開きました。この記事では公的統計の数字を土台にしながら、現場で見てきたリアルな収入の動き方をまとめます。

この記事で分かること。年齢・役職別の年収、雇用形態ごとの手取りの違い、男女・地域・サロン規模の差、そしてインセンティブの計算と年収を上げる具体策です。

美容師の平均年収はいくら?まず結論から

【感謝】美容師5年目の給料とボーナス
【感謝】美容師5年目の給料とボーナス

先に数字を置きます。出典によって330万〜380万円台で揺れますが、これは調査年や企業規模、賞与の含め方が違うためです。

美容師全体の平均年収

厚生労働省の令和6年賃金構造基本統計調査をもとにした集計では、企業規模10人以上のサロン勤務の美容師・理容師の平均年収は約370万円です。

同じ調査ベースで内訳を見ると、決まって支給する現金給与額が月30万600円、年間賞与その他特別給与額が10万9,800円、合計で年収371万7,000円という数字が示されています。

一方、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)では、美容師の平均年収は約330万円、平均月給は約25万円と掲載されています。同じ「美容師」でも区分や集計条件が違えば数十万円ぶれる、ということです。

出典別 美容師の平均年収(調査年・区分が異なる点に注意)
同じ「美容師」でも調査年・企業規模・職種区分で数値が変わります。
出典金額の目安区分・条件
job tag(厚労省)約330万円美容師の職業統計情報
令和6年賃金構造基本統計調査ベース約370〜371.7万円企業規模10人以上・美容師/理容師
令和5年調査ベースの公開記事379.7万円公開記事による集計
令和7年調査ベースの公開記事388万5,000円公開記事による集計

他業種・全産業平均との比較

美容系の解説記事では、国税庁の令和4年分民間給与実態統計調査の平均給与などと比べて、美容師の給与水準を相対的に説明しています。

正直に言うと、数字だけ並べれば全産業平均より低い区分に入ります。ただ私は、独立後にこの平均を大きく超えた年もあれば、開業初年で下回った年もありました。平均はあくまで出発点の目安です。

美容師の年収が低めといわれる3つの理由

理由はだいたい3つに集約されます。私自身、勤務時代も開業後も実感しています。

1つ目は固定費がかかりやすいこと。家賃、薬剤、設備、人件費。サロンはコストが重く、その分が給与原資を圧迫します。

2つ目は価格競争。近隣に安い店ができれば単価を上げにくく、利益が薄くなります。

3つ目は下積みの長さ。アシスタント期間はどうしても給料が伸びにくく、平均を押し下げます。美容師・理容師の初任給(所定内給与額)は約21万2,100円という数字が出ています。

年齢・役職別に見る美容師の年収

年収は年齢より「どの役職まで上がったか」で決まります。ここは私の体感とも一致します。デビューが早い人ほど20代後半で一気に伸びます。

年齢・役職別に見る美容師の年収

20代(下積みからデビューへ)

アシスタント期はおおむね190万〜220万円。ここが一番きつい時期です。前述のとおり初任給は約21万円前後で、ここからスタイリストデビューできるかで景色が変わります。

ジュニアスタイリストになると270万円前後、スタイリストになると300万円前後+インセンティブ、というのが現場で見てきた相場感です。

30代(キャリアを積んで年収アップへ)

指名客が固まり、店販やインセンティブが乗ってくる時期。トップスタイリストやチーフになると400万〜750万円のレンジに入ってきます。

私が勤務時代に一番収入が伸びたのもこの帯でした。技術より「リピートしてくれる顧客がどれだけいるか」がそのまま給料に直結します。

40代(教育者・経営者として高みへ)

店長になると500万〜700万円。さらに独立してオーナーになれば、規模次第で1,000万円も現実的な射程に入ります。

ただし独立は収入の上限が外れる代わりに、下限も外れます。そこは後半で正直に書きます。

役職別の年収目安(アシスタントから店長・オーナーまで)

役職別 年収の目安
現場相場の目安です。サロン規模・地域・指名数で大きく変動します。
役職年収の目安補足
アシスタント190〜220万円下積み期。給与は伸びにくい
ジュニアスタイリスト270万円前後デビュー直後
スタイリスト300万円前後+インセンティブ指名・店販で上乗せ
トップスタイリスト・チーフ400〜750万円固定客が収入を押し上げる
店長500〜700万円店舗マネジメントを担う
独立・オーナー1,000万円も射程規模次第。下振れリスクもある

雇用形態で変わる収入と手取りの違い

ここは多くの記事が薄い部分。でも一番大事です。同じ「年収400万円」でも、正社員と業務委託では手元に残る額がまるで違います。

雇用形態で変わる収入と手取りの違い

正社員・業務委託・面貸し(シェアサロン)の収入構造

正社員は基本給+成果報酬が基本で、社会保険や賞与がつきます。業務委託は売上に対する歩合(50〜60%が多い)が中心で、保険や税金は自分で払います。面貸し(シェアサロン)は席を借りる形で、売上のほぼ全額が自分に入る代わりに席代がかかります。

美容師の給与は固定給に歩合やインセンティブが加わるケースが多く、指名料や販売実績が上乗せされます。

社会保険・退職金など見えにくい待遇の比較

正社員の強みは、見えにくい部分にあります。健康保険・厚生年金の半分を会社が負担し、有給や退職金、育休も使える。業務委託やフリーランスには原則ありません。

私は独立してから、国民健康保険と国民年金の重さに正直驚きました。額面が増えても、ここで結構持っていかれます。

業務委託・フリーランスの経費・税金と実質年収

手取りは総支給額の75〜85%程度が一般的な目安、という解説があります。正社員でこの割合です。

フリーランスはさらに、薬剤・材料費・家賃・席代などの経費と、所得税・住民税・国民健康保険・国民年金がのしかかります。確定申告も自分の仕事です。「歩合60%だから稼げる」と単純に考えると、手取りで足をすくわれます。

雇用形態ごとの収入構造の違い
項目正社員業務委託面貸し(シェアサロン)
収入の中心基本給+成果報酬売上歩合(50〜60%目安)売上ほぼ全額−席代
社会保険会社が半分負担自己負担自己負担
賞与・退職金ありの店が多い原則なしなし
経費負担会社一部自己負担材料・席代を自己負担
確定申告原則不要必要必要

男女・地域・サロン規模で見る年収差

【これがリアル】美容師の平均収入の実態
【これがリアル】美容師の平均収入の実態

同じ役職でも、どこで・どんな店で働くかで年収は動きます。ここは公的に細かい数字が出にくい領域なので、断定できる所だけ書きます。

男性美容師と女性美容師の年収差

男女で公的に確定した美容師の年収差の数値は、信頼できる形で手元にありません。だからここで具体的な男女差の金額は書きません。

ただ現場の実感として、女性は出産・育休でキャリアが一度止まりやすく、その間の収入は下がります。逆に育休を取ってパート復帰し、子育てと両立しながら指名客を維持して戻る人もいます。働き方の選択肢は確実に広がっています。

都市部と地方の地域差

都市部は単価が高い代わりに家賃も競合も多い。地方は単価が抑えめでも固定費が軽く、リピートで安定しやすい。どちらが得かは一概に言えません。

私は都内で開業しましたが、家賃の重さは想像以上でした。地方で開業した同期は単価こそ低いものの、利益率はむしろ高かった。

サロンの規模・大手チェーン別の年収水準

先に触れたとおり、令和6年調査ベースの約370万円は「企業規模10人以上」の数字です。規模が小さい個人店はこれより下振れすることもあります。

大手チェーンは教育体制と昇給制度が整い、店長・エリアマネージャーへの道が明確。安定を取るなら大手、自分の単価で勝負したいなら独立、という分け方が現実的です。

インセンティブの仕組みと収入シミュレーション

年収を伸ばす一番速い道は、固定給ではなくインセンティブ部分です。ここを理解しているかで、同じ勤務時間でも年収が変わります。

インセンティブの仕組みと収入シミュレーション

基本給+成果報酬の考え方

美容師の給与は固定給+歩合が一般的で、指名料や店販の実績が上乗せされます。つまり「基本給は土台、増やすのは成果報酬」と考えるのが正解です。

指名料・店販歩合の計算方法

店ごとに率は違いますが、考え方はシンプルです。私の店の例で、考え方だけ示します(率は店により変わるので、自店の規定を必ず確認してください)。

例えば指名料が1件500円、月に新規+既存で延べ60名を指名で担当すれば、それだけで月3万円。店販歩合が販売額の10%なら、月10万円売れば1万円が上乗せされます。

インセンティブの考え方(あくまで計算例)
率や単価は店舗ごとに異なります。自店の規定で再計算してください。
項目計算例月の上乗せ
指名料 500円×60名500×6030,000円
店販歩合 10%×月販10万円100,000×0.110,000円
合計(例)40,000円/月=年48万円

顧客単価を上げて年収を伸ばす具体策

私が一番効いたと感じたのは、客数を増やすより「単価×リピート」を上げること。新規を追い続けるのは消耗します。

具体的には、トリートメントやヘッドスパのメニュー提案、次回予約をその場で取る、ホームケア商品を一品だけ丁寧に勧める。この3つで、同じ客数でも年収は変わりました。

美容師が年収を上げる7つの戦略

ここからは行動編です。優先順位をつけて、私が「効いた・効かなかった」を正直に書きます。

美容師が年収を上げる7つの戦略

技術を磨きトップスタイリストを目指す

王道です。トップスタイリスト・チーフ帯は400万〜750万円。指名が増えるほど成果報酬が伸びます。資格取得はゴールではなく、入口にすぎません。

SNS・ブログで集客と予約につなげる

SNSで作品を発信し、プロフィールから予約サイトに直接飛ばす。これは費用ほぼゼロで効く施策です。私の店は新規の半分以上がインスタ経由でした。

ただし毎日の更新は地味にしんどい。続けられる頻度で、得意なメニューに絞るのがコツです。

独立・フリーランス・関連職種への転身

独立すれば上限は外れますが、前述のとおり社会保険も税金も経費も自分持ち。手取りで考えないと痛い目を見ます。

もう一つの道が、アイリスト、ヘッドスパ専門、美容講師、コスメ開発など関連職種への転身。施術の体力的な負担を減らしつつ、専門性で単価を上げる選択肢です。

副業・物販など本業以外の収入の柱

店販の延長で、自分の名前でホームケア商品を紹介・販売する。SNSの収益化や、技術を教える講座も柱になります。

正直に言うと、副業は「本業の指名が安定してから」が順番。土台が揺れているうちに手を広げると、どちらも中途半端になります。

年収アップ戦略の優先順位(私の評価)
私の勤務・開業経験にもとづく主観評価です。
戦略効きやすさ始めやすさ
技術を磨き指名を増やす高い今すぐ
SNSで予約につなげる高い今すぐ(継続が課題)
単価×リピートを上げる高い今すぐ
独立・フリーランス上限大/下限も大準備が要る
関連職種への転身中〜高検討・学習が要る
副業・物販本業安定後

年収だけで判断しないために知っておきたい労働環境

美容師の年収の裏側|誰も教えてくれない給料の真実
美容師の年収の裏側|誰も教えてくれない給料の真実

数字に目が行きがちですが、長く続けられなければ年収は積み上がりません。ここは慎重に見てほしい部分です。

労働時間・拘束時間と年収のバランス

営業後の練習や撮影、SNS更新まで含めると、拘束時間は表の年収では見えません。「時給に直すといくらか」を一度計算すると、判断が現実的になります。

離職率の高さと長く働くための視点

美容業界は下積みの厳しさから離職が起きやすい職種です。私の同期も、デビュー前に半分近く辞めました。

だからこそ、最初の数年をどの環境で過ごすかが効きます。給料の高さより、教育とデビューまでの早さで店を選ぶ方が、結果的に年収は伸びます。

コロナ後の需要変化と業界の将来性

コロナ禍で来店頻度は一度落ちましたが、その後は戻りつつあります。指名・固定客を持つ人ほど影響は小さい、というのが私の実感です。

景気に左右されにくいのは、技術と顧客との関係。ここに投資した人が、結局いちばん安定しています。

美容師の年収に関するよくある質問

よくある質問

美容師の平均年収とは?
出典によって330万〜380万円台で揺れます。職業情報提供サイト(job tag)では約330万円、令和6年賃金構造基本統計調査ベース(企業規模10人以上)では約370万円とされています。調査年・企業規模・職種区分で変わるため、どの数字も「区分つきの目安」として見るのが正確です。
美容師の平均年収はどう計算されているの?(費用・内訳)
令和6年調査ベースの内訳では、決まって支給する現金給与額が月30万600円、年間賞与その他特別給与額が10万9,800円で、合計年収371万7,000円です。手取りは社会保険料や税金を引いて、総支給額の75〜85%程度が一般的な目安です。
美容師として年収を上げる始め方は?
まず指名客を増やし、単価×リピートを上げること。並行してSNSから予約につなげるのが、費用をかけずに始められる最短ルートです。その先に大手就職、独立・フリーランス、関連職種への転身という選択肢があります。副業や物販は本業の指名が安定してから手を広げるのが順番です。

最後に一言。平均年収は出発点にすぎません。私自身、平均を下回った年も上回った年もありました。数字を眺めるより、来月の指名をひとつ増やす方が、年収はずっと早く動きます。まずは次回予約の声かけから始めてみてください。

美容師の年収に関するよくある質問
この記事について質問できますAIが記事をもとに答えます
こんにちは。この記事について、下の候補から選ぶか、自由に質問できます。

中村 亮介

元現役美容師・都内個人サロンオーナー(開業歴5年) ・ 美容師免許保持・サロン経営実務経験者

美容師として都内サロンで10年勤務した後、自ら小規模サロンを開業した経験をもとに、独立を考える美容師のリアルな疑問に実務ベースで答える記事を書いています。資金計画から物件探し、開業後の集客まで、自分が実際につまずいたことを包み隠さず伝えることを大切にしています。

メルマガ登録

中村 亮介
中村 亮介
美容師として都内サロンで10年勤務した後、自ら小規模サロンを開業した経験をもとに、独立を考える美容師のリアルな疑問に実務ベースで答える記事を書いています。資金計画から物件探し、開業

記事には書ききれない現場のリアルや最新の動きを、わたしから直接メルマガでお届けします。よかったら登録してください。

登録は無料・いつでも解除できます。